おそうじおばさんがやって来る!!

  • 2019.11.04 Monday
  • 18:22

JUGEMテーマ:ひとりごと

 

 

それほど とおくない むかしのこと。

カモミールの おはなばたけの なかに 

おそうじおばさん という きれいな きれいな おばさんが すんでいました。

 

おそうじおばさんは そうじが だいすき。

いえのなかは いつも ぴかぴか。

そして にわまで きれいに ととのえおわって 

おそうじおばさんは おかいものに でかけました。

 

おそうじおばさんは おおきな おみせで いろいろなものを みつけては

これは すてきだわ。 でも どこへ おこうかしら。おくところがない。

とかんがえては きにいった しなものを なかなか かおうとは しませんでした。

 

そのとき、たくさんの にもつを せおった おばさんが おそうじおばさんの よこを とおりすぎました。

そのおばさん、にもつが おおすぎて バッターン! と ころんでしまいました。

 

「だいじょうぶ? あなた。 けがは ない?」と おそうじおばさんが おこして あげると

そのにもつおばさんは にこりとして 「だいじょうぶよ。にもつが おおすぎたようね。」と へんじをしました。

 

「わたし、にもつおばさん。あなたは?」

「わたしは おそうじおばさん。よろしくね。」

そうして ふたりは おともだちに なりました。

 

にもつおばさんは おそうじおばさんを みて ふしぎそうに たずねました。

「あなた、なにも、かってないじゃない。おさかなと オリーブオイルしか かわなかったの?」

「そうね。あとは ほしいとおもっても、おきばしょに こまるのよ。だから、これだけよ。」と

おそうじおばさんは こたえました。

「わたしね、なんでもすぐに、かっちゃうのよ。それで、おきばしょに こまってしまうのに。」

にもつおばさんは がっかりしたようすで いいました。

「あら、まぁ。それは たいへん。いえのなかが きれいに かたづかないのね。」

「あなた、おそうじおばさんなんだから、ちょっと、てつだってくれない?わたしひとりじゃ、できないわ。」

 

そして ふたりは つぎに あうひを きめて にもつおばさんの いえまで いって おかたづけを はじめました。

 

「ちょっと、にもつが、おおすぎるわね。これじゃ、おそうじできないわよ。」

「でもね。ぜんぶがぜんぶ、だいじな ものなの。」

「だいじ?」

「すてるのが もったいなくて。」

「うーん。でも。あなたの しゅみが わからないわ。なにもかも いろんなものが ありすぎて なにもかも だいじなんて。」

 

そこで にもつおばさんは はくじょう しました。

「ほんとはね、わたし、じぶんでも、なにが だいじで なにが だいじじゃないか、わからないの。」

「じゃあ、いちど、たったひとつの ものだけ もって、わたしの いえへ あそびに きてみて!」

おそうじおばさんは そう ていあんしました。

「たったひとつ。。。どうしようかしら。わたし、なにを もっていこうかしら。」

「わたしのいえで したいことだけ かんがえて もってきてくれると いいわ。」

そういって、おそうじおばさんは じたくに もどりました。

 

にもつおばさんは こまりはてて しまいました。

「わたし、いろんなものを もってるけれど、ぜんぶがぜんぶ、すきじゃないのかも。だって、あみものできないのに けいとを たくさん もってるし。おかしも つくれないのに おかしのどうぐが たくさんたくさん、たなから あふれてるし。CDだって、なにがいいのか わからないのに たくさんたくさん、もってるわ。おそうじおばさんの おうちで なにが したいのかしら。」

こたえが でないまま、にもつおばさんは ねむりにつきました。

 

そして やくそくの ひ。

にもつおばさんは なにも もたずに おそうじおばさんの いえまで でかけていきました。

ぜんぶ もっていっても なにも したいわけでは なかったからです。

 

「こんにちは。おそうじおばさん。わたしよ、にもつおばさん。」

「どうぞ、はいってくださいな。てづくりの アップルパイを どうぞ。」

そう言って おそうじおばさんは アツアツの アップルパイと カモミールのミルクで もてなして くれました。

 

「きょうは、なにが してみたい? にもつが すくないようだけど。」

「じつはね、なにも したいわけじゃ なかったみたいなの。」

「なにも したくない?」

「そう。わたしね、いろいろ、できるように なりたいのだけど、ぜんぶ、むずかしくて、できなかったの。」

そういって にもつおばさんは ぽろりと なみだを ながしました。

「クロスステッチも あみものも おかしづくりも おんがくも ほんをよむことだって できなかったの。」

「あらまぁ。だいじょうぶよ。」

「わたし、あなたのように、きれいなおうちに すんでみたかった。」

「まぁ。」

「でもね、せっかく、かったんだし、ざいりょうも どうぐも あるんだから、いつか、そのうち、できるようになれば、っておもうの。」

「いつか、そのうち。」

「そう。いつか、そのうち。」

「じゃあ、その いつか を きょうに しちゃえば?」

「それもね、むりなの。なにも がんばりたくないの。」

「だったら、あこがれだけなのよ。きっと。」

「あなた、よくわかるわねぇ、ほんとうに、そうよ!」

そういって にもつおばさんは なみだをうかべて めを まあるくして おそうじおばさんを みつめました。

 

「わたしもね、あこがれは、あるのよ。でもね。あこがれの ジョギングは かんがえないことに してるの。すごいなー、やせるだろうなー、げんきになるだろうなー!っておもってもね、わたしの せかいじゃ、できっこない、ってかんがえて おわりにするの。」

「でも わたしも おなじことを したら、 なにも のこらないわ。」

にもつおばさんは また なきだしました。

「まぁまぁ、なかないで。あなたには あたたかな かぞくが いるわ。それは あなただけの たからものよ。わたしは ひとりぐらしで かぞくなんて いないけれど。」

「ありがとう。」そういいながら にもつおばさんは まだないています。

「かぞくの しゃしんだけ のこせば いいんじゃないかしら? あなたの おこさん、もう おとななんだし、こどものころの こうさくも しゃしんにおさめたら すててしまっても あなたの おこさん、おこったりしないと おもうわ。でも、いちおう、たしかめてね。 すててしまっても いいのかどうか。それで、すてないでほしいものだけを のこして あとは しゃしんに とって もつことを あきらめるのよ。そうすれば、にもつは しぜんと すくなくなるの。」

 

そのひ、にもつおばさんは、いえにかえって あこがれのものを ぜんぶ、うることに しました。

うるのに いちねんいじょう、かかったでしょうか。それでも、にもつおばさんは あきらめようとは しませんでした。

それというのも、にもつおばさんは おそうじおばさんの おうちに まねかれ、おそうじおばさんの くらしを どうしても

じぶんのものに したくなったからです。おそうじおばさんの おうちは ほとんど むだがなく とても きれいで このあこがれだけは わたしも まねがしてみたい、そう おもったのでした。

 

あるひ、おそうじおばさんが、にもつおばさんの おうちを たずねてきたとき、にこやかに、きれいなおうちで、もてなすことが できたらいいなーーーーーーーそう おもいながら、 にもつおばさんの おうちは かぞくの すてきな おもいでだけが きれいに のこる、そんな おうちに なっていったのでした。

 

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